ジョン・カラザースから全てのカスタマーへ



Q1:理想的なギターとはどのようなものでしょうか? もしそのようなギターがあれば作って頂きたいのですが。

 全ての人にとって理想的なギターというものは存在しません。(これは人によって多種多様だと思います。)
様々なギターがそれぞれに異なった役割を果たします。これはスタジオミュージシャンが多くの様々なタイプのギターを所有している理由です。
ストラトは、例えばレス・ポールとはまた異なる音色とフィーリングを持っています。オーダー時に考慮に入れておく重要な事はプレイヤビリティーとサウンドの両方があなた自身から湧き出るイメージにマッチするものであり、それは既存の物か ら選ぶのか、それとも新しく作らなければならない物なのかという事です。


Q2:オーダーする時に何か気をつけるポイントはありますか。また組み合わせ等で理想的と考えられる事をアドバイスしてください。

 わたくしはこれまでの35年間、様々なギターの設計に携わったり、多くのタイプのギターを製作して参りました。ソリッドボディー、セミアコースティック、カーブドトップ、フラットトップ、そしてアコースティックのエレクトリック(エレアコ)を製作してきました。
興味深い点としては、それぞれのタイプがお互いに違った製造上の問題点を抱えているという事です。とはいっても、従うべき基本的なルールは幾つかあるんですよ。それは材料とハードウェアーになるべく軽い物を選ばなくてはならないという事です。(生地自体の軽いものという意味で、重い材料に重量を減らすように加工を施したりした物を指す訳ではありません)
最初に機能ありきでデザインを決め、次にルックスですね。エレクトリック時に良い音を出す為には生音の時点で良い音に追い込んでおかなければなりません。最終的には技とクラフトマンシップを制作者が制作している間に出し切れるかという事も重要です。


Q3:あなたのルシアー人生の中でも製作が特に難しかったギターはありますか?

 何か特定のギターだけを作るのが難しかったと言い切れません。私は何年もかけて、何千というギターを研究、製作して参りました。スタイルやタイプごとに各々が独自の製造上の問題を抱えています。常に注意深く製作をしていますので、全ての製作において手の抜ける特定のギターなどはありません。制作時の問題には常に立ち向かっています。一つとして同じ木材は存在しませんから。


Q4:シリアルNo.は入っていますか?

 量より品質を最優先していますので総製造数などはさほど重要ではないと考えて、番号は入れていません。カラザースの製作したギターは、総てのカスタマーに対してベストな仕事をお約束したものです。
そしてお客さまの要求された順番に製作を開始しますので、シリアルナンバーではなくて通常は製造した日付けをネックのエンドに入れてあります。


Q5:最近は何か新しい開発やデザインを手掛けていますか?

 まだ公表出来る段階には来ていませんが、今現在も新しいいくつかのデザインの研究をしています。


Q6:SET UPに際したコツなどがありましたら教えて下さい。

 英語(インチ)とメートル法で記したセットアップ表をお作りましたので参考にしてみてください。


 最後に・・・製造業者はスタイルやタイプごとに独自の製造上の問題を抱えていますが、私はどのような楽器であっても注意深く問題を見据えて確実にクリアーしてゆき、製作いたします。
カラザースの製作する楽器は、総てにおいて注文頂いてから製作を始めるカスタムメイドになっております。


Go to Top