ピックアップの高さについての質問と回答


 お久しぶりです。銀さん!
先月に2_HUMのCarruthers Teleを持って伺った河野といいます。お元気ですか?
伺った際にネックの反りを直して貰い、ありがとうございました。現在はとても弾きやすく助かっています!
お忙しいなか、申し訳ありませんが、ちょっとした疑問(セッティングに困っている状況です。)がありメールさせて頂きます。勿論、Carruthers Teleのセッティングなのですが、ピックアップの高さの調節について質問させてください。
 ピックアップ(以下マイクと書かせて貰います)マイクの高さについて、弦より何ミリ〜何ミリというように雑誌やネット上で、たまに見かける事はあるのですが、人によっては、ほとんど調節をしない場合やマイクの高さ調節だけでボビン部分(マイナスネジで回す部分)を調節しない人など、人それぞれだと思いますが、より詳しい内容に触れたく、質問させて頂きます。
マイクの種類や、または欲しいサウンドによって高さの調節が変わる事は知っているのですが、なかなか上手く調節出来ません。私が神経質すぎるのかもしれませんね・・(笑)
私自身も、大好きなプレイヤーのROBBEN FORDなどは、サウンドからいっても、とてもマイクが高くセッティングされているように感じます(違ったらゴメンナサイ)。私のギターもそれに近づけたくマイクの高さを上げると、特に低音弦がブーミーな感じがして歯切れが悪く感じたりクリーントーンが綺麗に出なくなるようなリスクがあるように思います。そして今度はマイクを下げてみるとサウンドのキャパシティーが異常に狭くなったような気がして、諸刃の剣のよう??な感じがしています。というように何度も調節しているうちに、何が何だか分からなくなってきてしまいます(笑)。
 もしよろしければ、ちょっと図々しいですがCarruthersさんにピックアップの高さについて質問出来ませんか???
例えば歪ませてセッティングを行うとか、マイクの両バランスの取り方など。セッティングをする時、何かコツといいますか、目安にするようなものなど、聞けると、とても嬉しいです。私のギターはセミホロウなので、セミホロウの場合のセッティングなどもお願いします。
私の所有するCarruthers Guitarは TELECASTER SEMI HOLLOW(TOP : SPRUCE、BACK : ALDER)PICKUP : NECK 59, BRIDGE 59(TONE CONTROL- PUL UP, COIL TAP)です。
偉そうな事を並べて書いて、申し訳ありません。答えのない質問かも知れませんね。重々、承知しているのですが、お暇な時で結構ですので、どうぞ、よろしくお願い致します。長々と書いてすみません〜〜。それでは、また。


 河野さん。お元気ですか?メール頂いてから大分時間が経ってしまいましたが、カラザースからのメールを訳してみました。参考にしてみてください。

銀 勝利


(カラザースより)
 弦からの距離はアウトプットを変化させます。離れれば離れる程ヴォリュームも落ちてゆきます。ただギターによってはピックアップが弦に近すぎて、弦振動に大きく影響が出てしまっているものがみられます。こうなれば、まずチューニングに影響がでて、バズも発生し、サスティーンも少なくなってしまいます。
このような場合、我々はこれらの問題を回避するために若干磁界を弱めます。これはストラトやテレキャスターのヴィンテージPUの場合においては非常に有効な方法です。低域側のサイドはより引きが強く磁界に影響が出やすいので高域側に比べると若干下げめにして、全体のヴォリュームと磁界のバランスとを注意深く取ってあげる必要があります。


>ジョン、さらにハムバッカーについてもコツをなるべく詳しく教えて下さい。

 ハムバッカーの場合はボビンの下に磁石があり、それによってポールピースが磁化されるという構造になっています。多くの場合はそういった構造なので弦を引っ張る力は少し弱いです。しかし幾つかのハムバッカーは強力なセラミックマグネットを使用している場合があり、これらはかなり引っ張る力は強いです。
弦にピックアップが近すぎるか、それとも適正かという判断を下す最も良い方法は、なにかフレーズを弾いて弦の振動具合を観察してみてください。すべてのフレットポジションにおいてバズが出たり、サスティーンが著しく短かくなって音が小さくなる瞬間ピッチが不安定になってしまう時は、響きが正常化するまでピックアップを下げてあげてください。
ポールピースはドライバーで上下できます。弦に近付けるとサウンドは若干ラウドになりますので、バランスを取ってあげて下さい。


 おひさしぶりです、河野です。
ピックアップについてのカラザースさんのお返事ありがとうございます。答えようのない質問をしてしまい、すみません。メールを出した後、とても後悔していました。
現在は何度となくセッティングを繰り返し、ギターの性能を発揮しつつ自分好みのサウンドが出せる状況になってきました。ありがとうございます!
また、ギター及びアンプが欲しくなり、お店の方に伺わせて頂こうと思っています。お店のstockが気になる今日この頃です。それでは、また。
(河野さんは都内近郊の某音楽学校の講師をされており、御自身はロベン・フォードやラリー・カールトンがフェバリットギタリストだという事でコンテンポラリーなブルースのプレイスタイルは圧巻です。なお、お知り合いの講師仲間には既にカラザースを所有されている方がいらっしゃるということです。河野さん、皆さんの参考になると思います。ありがとうございました!)


写真のキャプション(河野さん所有のギターの調整が終えたカラザース。後ろには製作途中のバズキャスターが見える)


mr.kawano's_guitar.jpg


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