Mike Lullへのインタビュー


マイク・ルルのベースはどのように製作されるのですか?
また常にストックをお持ちですか?

>いいえ、私の楽器はすべてお客さまの御希望に答えるべくして1本1本製作いたしておりますので、オーダー頂くまでは製作を始めません。
例外としてNAMMショー出展の際に数本、人気がある仕様でストックとして製作するぐらいでしょうか。
それと年に何回か私個人の楽器を製作したい衝動に駆られる時などですね。


御自身の楽器製作/修理のポリシー確立に、大きな影響を与えた人、ブランド、モデルなどはありますか?
>全くの独学です。そして今までずっと音楽の現場での試行錯誤によって学んできました。その中で私はずっと今までフェンダースタイルのベースのファンでした。私のベースは“当たりのヴィンテージフェンダーサウンド”をお手本に製作しております。


ブランド立ち上げ時の楽器製作理念はどんなものでしたか?
>それを所有してくれるお客さんの事を考えると、最もきびしいクオリティーコントロールを自分自身に課せずにいられないのです。
特にフレットワークが完璧でなくては、お店から旅立っていかないでしょう。すべての楽器を私自身が製作し、全てのパートでの仕事が“余りにもパーフェクト”という事と“すべての楽器が皆同じ品質”というものを保証いたします。


楽器製作時にこだわっているところを、あえて一つあげていただくとすると、それは何ですか?
>ストックの中から製作をスタートさせられるように、常に全てのパーツや材料をそろえておく様に努めています。
特別仕様のものが、一般的なオーダーの物に比べて粗い造りになってしまったなんて事は絶対我慢できないですからね。


幅広いリクエストを受け付けていますが、御自身のポリシーと照らし合わせて、これだけは“お断りする”という改造などはありますか?
>数々の素晴らしいヴィンテージに改造を、なんていうのは『うわっ!やめてくれ?』ですよね。


御自身ベーシストだそうで、ずばりお聞きいたします。あなた以外のブランドで理想のベースは何ですか?
>私はフェンダーのヴィンテージベースに恋をしてしまっているビルダーなのです。50年代後半のメイプルネックのプレシジョン,そして60年のストックノブのジャズベースがマイフェバリットです。そうそう、60年代中頃のサンダーバードベースもね!


通常どのような木材を使いますか?またお勧めしない木材はありますか?
>私はエキゾティックウッドを使いません。トラディショナルなトーンを追い求めていますので、アルダーやスワンプアッシュなどのトーンウッドに頼って製作しております。しかしなにもエキゾティックウッドが悪いと言っている訳ではなくて、使用していないというだけなんですよ。


あなたはパール・ジャムのジェフ・アメンの楽器に、どのような調整をしていますか?また彼の使用しているMike Lull Bassはどんなモデルですか?
彼についての面白いエピソードはありますか?

>我々(Mike Lull Custom Guitar Works)はパール・ジャムの楽器郡全てをリペアーしております。彼等のギターとベースは年柄年中いっぱいみていますよ。
ジェフの為には馬鹿げた事をいっぱいさせられました。ヘイマーの12弦ベースを軽くする為にBODYを半分、4インチの厚さを2インチにしたんですよ。ジェフには何本か特注オーダーのベースを製作しました。それからM4Vも数本使っていますよ。そのような仕事をいつも沢山しています。


そういえば、先月パール・ジャムが来日した際、ヴィンテージのPBを3本も持ってきていましたよ。
>ジェフがプレイしていた59年製のPBは私の所有品です。しかしツアーに持って行きたいという事でしたので、彼にお譲りいたしました。

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